プログラミング未経験でも科目Bの擬似言語は解ける?必要な考え方を解説します!

公開日: 2026-06-30

基本情報技術者試験の科目Bを勉強しようとしたとき、プログラミング未経験の人が最初に不安になるのが擬似言語です。

コードのようなものが出てくる。変数や配列、繰返しも出てくる。見た瞬間に、自分には無理かもしれないと感じる人もいると思います。

でも、結論からいうと、プログラミング未経験でも科目Bの擬似言語は解けるようになります

ただし、やみくもに問題を解くだけでは遠回りになります。未経験者には、未経験者向けの考え方と練習順があります。

この記事では、プログラミング未経験でも基本情報科目Bの擬似言語を読めるようになるために、どんな考え方が必要なのかをわかりやすく解説します。

まず試験内容を確認しよう

基本情報技術者試験の科目Bは、IPA公式情報で試験時間100分、出題数20問とされています。

参考:IPA 情報処理技術者試験及び情報処理安全確保支援士試験の見直しの検討状況について

また、IPAの科目Bサンプル問題では、科目Bは「アルゴリズムとプログラミング」と「情報セキュリティ」の二つの分野で構成されると説明されています。

同じ資料では、アルゴリズムとプログラミングの分野は擬似言語による出題とされ、プログラムの処理の基本要素として、型、変数、配列、代入、比較演算、選択処理、繰返し処理、手続・関数の呼出しなどが挙げられています。

つまり、科目Bでは特定のプログラミング言語を覚える必要はありません。

PythonやJavaScriptを書けるかどうかではなく、擬似言語で書かれた処理を読み、変数の変化や条件分岐を追えるかが大切です。

プログラミング未経験でも解ける理由

プログラミング未経験でも擬似言語を解ける理由は、科目Bが実装力だけを問う試験ではないからです。

もちろん、プログラミング経験がある人は有利な面もあります。変数やループに慣れているので、最初の抵抗感は少ないでしょう。

ただし、プログラミング経験者でも科目Bの擬似言語で苦戦することはあります。

なぜなら、科目Bでは実際にコードを書くのではなく、与えられた処理を正しく読む力が問われるからです。

未経験者でも、読む順番とトレースのやり方を身につければ、十分に戦えます。

よくある不安 実際に必要な力
プログラムを書いたことがない 書く力より読む力が重要
英語のコードが苦手 科目Bは擬似言語で出題される
数学が得意ではない 複雑な数学より処理の順番が大切
変数がわからない 値を入れる箱として追えばよい
アルゴリズムが怖い 小さな処理に分ければ読める

未経験者がまず理解すべきなのは、擬似言語はプログラミング言語そのものではないということです。

擬似言語は、処理の流れを人間が読みやすい形で表すためのものです。だから、最初から完璧なプログラマーである必要はありません。

未経験者がつまずきやすいポイント

プログラミング未経験の人がつまずくのは、知識がないからだけではありません。

多くの場合、どこを見ればよいかわからないまま、上から順番に全部を理解しようとしてしまうことが原因です。

変数を数学の等式として見てしまう

たとえば、次のような処理を見たとします。

count ← count + 1

プログラミング未経験の人は、これを数学の式のように見て混乱しやすいです。

countとcount+1が同じになるなんて変ではないか。そう感じるのは自然です。

しかし、プログラムでは右側を先に計算し、その結果を左側の変数に入れます。

つまり、この処理は、今のcountに1を足して、新しいcountとして保存するという意味です。

ループを一気に理解しようとする

繰返し処理も、未経験者が混乱しやすいポイントです。

何回繰り返すのか。どの値が変わるのか。どこで終わるのか。

これを頭の中だけで追おうとすると、すぐにわからなくなります。

ループは、一気に理解するものではありません。1回目、2回目、3回目と、変わる値だけを表にして追うのが基本です。

必要な考え方はプログラミング経験より手順

科目Bの擬似言語で必要なのは、プログラミング経験そのものより、処理を追うための手順です。

未経験者は、まず次の順番で読むことをおすすめします。

順番 見る場所 目的
1 関数名・説明文 何をする処理か知る
2 returnや表示 最終的に何を答えるか知る
3 主役の変数 追うべき値を絞る
4 ifの条件 値が変わるタイミングを知る
5 forやwhile 何回処理されるか確認する

この順番で読むと、いきなり細かいコードに飲み込まれにくくなります。

大切なのは、全部を同じ重さで読まないことです。答えに関係する場所から順に見ていきます。

サンプルコードで見てみよう

ここからは、基本情報技術者試験の科目Bの記述形式に寄せたサンプルで確認します。

次の関数は、配列の中から60以上の点数の個数を数える処理です。

○整数型: countPass(整数型の配列: scores)
整数型: count ← 0
整数型: i

for (i を 1 から scoresの要素数 まで 1 ずつ増やす)
    if (scores[i] ≧ 60)
        count ← count + 1
    endif
endfor

return count

このコードを見たとき、未経験者が最初に見るべきなのはreturn countです。

最後にcountを返しているので、この問題の主役はcountです。

次に、countが変わる場所を探します。すると、count ← count + 1があります。

では、いつcountが増えるのでしょうか。

その上を見ると、if (scores[i] ≧ 60)があります。つまり、点数が60以上のときだけcountが1増えます。

ここまでわかれば、この処理は「60点以上の点数の個数を数える処理」だと読めます。

トレース表で処理を追う

擬似言語を読むときは、頭の中だけで追わないことが大切です。

たとえば、scores = {80, 45, 60, 72}だった場合、次のように表にします。

i scores[i] scores[i] ≧ 60 count
初期 - - 0
1 80 1
2 45 1
3 60 2
4 72 3

最終的にcountは3です。

ここで大切なのは、iを細かく覚えることではありません。countがいつ増えるかを見ることです。

未経験者ほど、すべての変数を同じ重さで追おうとして混乱します。

まずは主役の変数だけを追う。これだけで、かなり読みやすくなります。

【関連記事】処理の追い方をもっと詳しく知りたい方は、擬似言語の勉強方法とは?IT初心者でも無理なく身につく学習ステップを解説も参考になります。

プログラミング経験者と未経験者の違い

プログラミング経験者は、変数やループに慣れている分、最初の理解は早いです。

しかし、経験者だから必ず科目Bが得意とは限りません。

実務のプログラムと科目Bの擬似言語では、読み方が少し違うからです。試験では、限られた時間で処理の意味を読み取り、選択肢から正しいものを選ぶ必要があります。

一方で、未経験者には未経験者の強みもあります。

それは、素直に手順通り学べることです。

観点 経験者 未経験者
変数への慣れ ある 最初は必要
ループへの慣れ ある 表にすると理解しやすい
擬似言語への違和感 実言語との差で迷う場合がある 先入観なく学べる
伸ばすべき力 試験形式に慣れる力 処理を追う力
対策のポイント 選択肢判断と時間配分 短いコードのトレース

未経験者は、焦ってプログラミング言語を一から学ぶ必要はありません。

まずは、科目Bで必要な擬似言語の読み方に集中しましょう。

コードを読む力は才能よりも必要なこと

私はエンジニアとして10年以上、コードを書いたり読んだりしてきました。

その経験から言えるのは、コードを読む力は才能ではなく、手順で伸ばせるということです。

実務でも、複雑なコードを読むときに、いきなりすべてを理解しようとはしません。

まず、入力と出力を見ます。次に、どの変数が最終結果に関係するのかを見ます。そして、その変数がどの条件で変わるのかを追います。

これは、科目Bの擬似言語でも同じです。

未経験者が最初から全部を理解できないのは当然です。むしろ、最初から全部を読もうとするほうが危険です。

小さく見る。表にする。主役の変数を追う。

この3つを意識するだけで、擬似言語はかなり読みやすくなります。

未経験者におすすめの学習順

未経験者が科目Bの擬似言語を学ぶなら、いきなり長い問題を解くのはおすすめしません。

まずは短いコードで、処理を追う感覚を身につけましょう。

ステップ 学習内容 目標
1 代入の意味を理解する 値の更新に慣れる
2 ifの処理を読む 条件で処理が分かれる感覚をつかむ
3 forの処理を追う 繰返しで値が変わることを理解する
4 配列を使った問題を解く 何番目の値かを確認できる
5 トレース表を書く 頭の中だけで考えない
6 科目B形式の問題に進む 本番の問題に慣れる

この順番で進めると、未経験者でも無理なく学習できます。

ポイントは、文法を全部覚えてから問題を解くのではなく、短い問題を読みながら必要な考え方を身につけることです。

どこまでできれば科目Bに進んでよいか

未経験者は、どのタイミングで科目B形式の問題に進めばよいのか迷いやすいです。

目安は、短いコードを見て、何をしている処理か自分の言葉で説明できることです。

たとえば、合計を求めている。条件を満たす個数を数えている。最大値を探している。

このように、処理の目的を言えるようになっていれば、科目B形式の問題に進んで大丈夫です。

逆に、文法名を覚えていても、処理の目的が説明できないなら、まだ短いコードの練習をしたほうがよいです。

独学での進め方に不安がある方は、以下の記事もあわせて読んでみてください。

【関連記事】擬似言語を独学で習得できる?初心者が基本情報科目Bで読めるようになる勉強法

未経験者がやってはいけない勉強法

未経験者がやりがちな失敗は、最初から難しい過去問に挑戦することです。

難しい問題を解くこと自体は悪くありません。ただ、基礎がない状態で挑戦すると、何がわからないのかもわからなくなります。

次に多いのは、解説を読んで理解した気になることです。

解説を読むと、たしかにわかった気がします。ですが、自分でトレース表を書けなければ、本番で同じように解けるとは限りません。

また、プログラミング言語を完璧に覚えようとするのも遠回りになることがあります。

PythonやJavaScriptを学ぶことは役立ちますが、科目B対策の目的は、擬似言語を読んで処理を追えるようになることです。

目的を見失わないようにしましょう。

本番で意識したいこと

本番では、未経験者ほど焦りやすいです。

問題文が長く見えるだけで、頭が真っ白になることもあります。

そんなときは、まず戻り値や表示される値を見ます。次に、主役の変数を探します。

全部を読もうとしなくて大丈夫です。

もし2分ほど読んでも何を追えばよいかわからない場合は、いったん飛ばす判断も必要です。科目Bは20問あります。

一つの問題に時間を使いすぎると、解ける問題まで落としてしまいます。

本番で焦りやすい方は、以下の記事も確認しておくと安心です。

【関連記事】擬似言語問題で焦る人への対策方法!|試験本番で頭が真っ白にならないためにどうすれば!?

まとめ:未経験でも、処理を追う練習をすれば解ける

プログラミング未経験でも、基本情報科目Bの擬似言語は解けるようになります。

必要なのは、プログラミング経験そのものではありません。処理を追うための考え方と、短いコードを地道に読む練習です。

まずは、主役の変数を探しましょう。

次に、その変数がどの条件で変わるのかを見ます。そして、頭の中だけで考えず、トレース表に書いて確認します。

未経験者にとって、擬似言語は最初は難しく見えます。

でも、難しく見える理由の多くは、読み方をまだ知らないからです。才能がないからではありません。

短い問題から始めて、少しずつ処理を追う力をつけていきましょう。

科目Bは、いきなり満点を目指す必要はありません。

取れる問題を増やし、焦らずに処理を追えるようになることが大切です。

プログラミング未経験でも大丈夫です。

一歩ずつ進めば、擬似言語は必ず読めるようになります。

ここまでお読みいただきありがとうございました。

参考情報

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