基本情報に受からない原因は?科目別に立て直す手順を解説

公開日: 2026-09-02

勉強はしているのに、基本情報に受からない。

何が足りないのか分からないまま、次の申し込みをためらっていませんか?

結果が出なかったときほど、努力が足りなかったのだと自分を責めてしまいがちです。ただ、私の見てきた限りでは原因は量ではないことのほうが多いのです。

先にお伝えしておきます。受からない原因はいくつかの型に分かれていて、どれに当たるかが分かれば手の打ち方も決まります。

私はエンジニアとして10年以上、Webシステムの開発や運用に携わってきました。新人が受験に失敗した話を聞く機会も、そのあと合格するまでを見てきた経験もあります。

そのとき最初にやるのは、励ますことではなく原因を分けることです。どこで点を落としたかが分からないままでは、次も同じ結果になってしまいます。

この記事では、受からない原因の切り分け方と、科目ごとの立て直し方を順番に見ていきます。

まず、どこで落ちたのかを分ける

立て直しの第一歩は、原因の特定です。ここを飛ばして勉強を再開すると、得意な科目ばかり伸ばすことになりかねません。

基本情報技術者試験は、科目Aと科目Bの両方で基準を満たす必要があります。片方が高得点でも、もう片方が届かなければ合格にはなりません。

だから最初に確かめるのは、落ちたのがどちらの科目かという点です。試験直後に表示されたスコアが手元にあるなら、それを見返してください。

原因は大きく4つに整理できます。次の表で、自分がどれに近いかを探してみてください。

原因の型 起きていること 主な対処
科目Bで崩れた 擬似言語のコードを最後まで追えない 読み方の手順を身につける
時間が足りなかった 解けるはずの問題に届かなかった 見切りの基準を決める
科目Aが伸びなかった 用語が定着せず点が安定しない 演習の回し方を変える
本番の環境に飲まれた 練習ではできたのに手が止まった 画面と時間に慣らす

多いのは1つ目と2つ目です。実際、科目Aだけなら基準を超えていたという人はかなりの割合を占めます。

原因が複数重なっていることもあります。その場合も、影響の大きいものから順に手を付ければ大丈夫です。

試験そのものの難しさがどこにあるのかを整理した記事もあるので、あわせて読んでみてください。

【関連記事】基本情報技術者試験の難易度は?初心者がつまずく場所を解説

スコアが手元にない場合の見分け方

結果を控えていなかったという人もいるでしょう。その場合は、試験中の感覚から逆算します。

科目Bで最後の数問を見る余裕がなかったなら、時間が原因の可能性が高いと言えます。反対に、時間はあったのに選択肢を絞れなかったなら、読む力のほうが課題です。

このどちらなのかで、次にやることがまったく変わります。曖昧なまま両方を薄くやると、どちらも中途半端になってしまいます。

原因1:科目Bのコードを最後まで追えていない

いちばん多い原因から見ていきましょう。擬似言語のコードを、途中までしか追えていないという状態です。

読んでいる途中で変数の値が分からなくなり、なんとなくの雰囲気で選択肢を選ぶ。心当たりがある人は、ここが最優先の課題になります。

対処ははっきりしています。頭の中で追うのをやめて、紙に書き出すことです。

たとえば次のような短いコードでも、書き出すかどうかで正答率は変わります。

○整数型: goukei(整数型の配列: data)
  整数型: sum ← 0
  整数型: i
  for (i を 1 から data の要素数 まで 1 ずつ増やす)
    if (data[i] mod 2 = 0)
      sum ← sum + data[i]
    endif
  endfor
  return sum

このコードでは、iとsumの2つを追えば答えが出ます。表を書いて、繰返しごとに値を埋めていくだけです。

面倒に見えるかもしれません。ただ、書かずに間違えて解き直す時間のほうが、結局は長くかかります。

私は実務でも、複雑な処理を読むときはログを出して値を確かめます。頭の中だけで正しく追える人は、そう多くないのです。

書き出すときのコツは、追う変数を絞ることです。出てくる変数を全部書こうとすると、表が埋まる前に時間が尽きます。

上のコードなら、答えに関わるのはsumだけです。iは繰返しの位置を示すだけなので、簡単な印で済ませても構いません。

科目Bの読み方そのものを組み立て直したい人には、勉強法をまとめた記事があります。

【関連記事】基本情報技術者試験 科目Bの勉強法|初心者が合格までにやることを順番に解説

初見のコードで固まってしまうとき

練習した問題は解けるのに、本番で初めて見るコードだと手が止まる。この悩みもよく聞きます。

原因は、答えの形を覚えてしまっていることです。同じ問題を繰り返すと、コードを読まずに正解を思い出せるようになってしまいます。

必要なのは、知らない処理を前にしたときの手順です。初見の問題への向き合い方は、専用の記事で扱いました。

【関連記事】科目Bの初見問題が解けない人へ|知らないアルゴリズムが出たときの読み方

原因2:時間の使い方が決まっていない

次に多いのが時間切れです。実力はあるのに、最後まで到達できなかったという型になります。

科目Bは1問あたりに考える時間が長めに設定されていますが、それでも1問に沈むと後ろが崩れます。難しい1問に固執した結果、解けるはずの3問を落とすことになるからです。

対処は、見切りの基準を先に決めておくことです。この時間を過ぎたら次へ進む、と数字で決めておきます。

決めておくべき基準を表にまとめました。試験当日にその場で判断しようとしても、まず無理があります。

場面 決めておく基準 理由
1問目で詰まった 一定時間で保留にして次へ 最初の1問は難易度が読めない
選択肢が2つに絞れた そこで答えを選んで進む 迷う時間の割に得点が増えない
残り時間が少ない 短いコードの問題から拾う 読む量が少ない問題ほど得点効率が高い

保留にした問題には印を付けておき、余った時間で戻ります。全問を順番どおりに解く必要はありません。

一度離れた問題に戻ると、意外にあっさり解けることがあります。詰まった状態のまま粘るより、頭を切り替えたほうが見え方が変わるからです。

この判断は、練習のうちから試しておいてください。当日いきなり飛ばそうとしても、心理的な抵抗が勝ってしまいます。

時間配分の考え方は、科目Bに絞って解説した記事があります。

【関連記事】基本情報 科目Bの時間配分|1問にかけられる時間と見直しの順番

原因3:演習のやり方が科目に合っていない

3つ目は、勉強の方法そのものが科目に合っていない場合です。特に過去問の使い方で差が出ます。

科目Aは過去問の反復が強く効きます。同じ用語が形を変えて出るので、繰り返すほど得点が安定していきます。

一方の科目Bでは、同じやり方が通用しません。初見のコードを読ませる試験なので、答えを覚えても次には別のコードが出るからです。

この違いを知らずに、両方を同じ方法で回してしまう人は多いのです。過去問だけで足りるかどうかは、こちらで詳しく整理しました。

【関連記事】基本情報は過去問道場だけで合格できる?科目Aと科目Bで変わる答え

科目Aが伸びないときは、周回の質を見る

科目Aの点が安定しない場合、原因は量ではなく解き直しの浅さにあることが多いと感じます。正解した問題を飛ばして進むと、たまたま当たった分がそのまま弱点として残ります。

間違えた問題だけでなく、迷った問題にも印を付けてください。次の周回でそこだけ確かめれば、時間は増やさずに精度が上がります。

科目Aと科目Bをどう並行させるかは、全体の勉強法の記事にまとめてあります。

【関連記事】基本情報技術者試験の勉強法|科目Aと科目Bの進め方を順番に解説

原因4:本番の形に慣れていない

最後は環境の問題です。練習ではできていたのに、当日だけ手が止まったという型になります。

現在の基本情報技術者試験はCBT方式で、会場のパソコンを使って解答します。紙で練習してきた人ほど、この差に戸惑いやすいところです。

画面には解答欄と問題文が並び、紙のように余白へ書き込むことはできません。トレース表は手元のメモ用紙に書くことになります。

つまり、視線が画面とメモの間を何度も往復するわけです。この動きに慣れていないと、それだけで時間を削られてしまいます。

対策は単純で、本番と同じ形で練習することです。画面でコードを読み、メモ用紙にトレース表を書く。この組み合わせを何度か通しておけば、当日の戸惑いはかなり減ります。

擬似言語をどんな型で読めばよいかを一覧にした記事も用意しました。演習の的を絞りたいときに役立つはずです。

【関連記事】擬似言語で押さえるアルゴリズム一覧|科目Bで出る型を整理して解説

次の受験までの立て直し方

原因が分かったら、次は計画です。前回と同じ進め方に戻さないことが何より大切になります。

やり直しといっても、最初のページからテキストを読み直す必要はありません。落とした科目に時間を寄せるほうが、はるかに効率的です。

進め方の目安を段階に分けました。上から順に進めれば、無理なく戻せます。

段階 やること 目安
1 落ちた科目と原因の型を確定する 1日
2 科目Bのコードを毎日1問トレースする 毎日20分
3 時間を計って解く練習を混ぜる 週に数回
4 弱い分野の科目Aだけを回す すきま時間
5 本番と同じ形で通し練習をする 直前

2段目を毎日にしているのには理由があります。擬似言語を読む力は、間隔が空くとすぐに鈍るからです。

週末にまとめて3時間やるより、毎日20分のほうが読む速さは伸びます。量が同じでも、結果が変わる部分です。

これは実務でも実感があります。しばらく触っていない言語のコードは、読むのに時間がかかるようになるものです。

試験そのものの全体像をもう一度確かめたい人は、親記事から読み直すのがおすすめです。

【関連記事】基本情報技術者試験とは?試験内容・難易度・勉強法を初心者向けに解説

科目Bで何が問われているのかを整理しておくと、対策の的が絞れます。

【関連記事】基本情報技術者試験の科目Bとは?擬似言語・アルゴリズム対策を初心者向けに解説

落ちた経験は、そのまま材料になる

一度受けた人には、受けていない人にはない情報があります。本番の空気と、自分がどこで手を止めたかという記憶です。

これは参考書には載っていない材料です。悔しさが残るうちに、どこで詰まったかを書き出しておいてください。

書き出す内容は、詰まった問題の種類と、そのとき何をしようとしていたかで十分です。あとから読み返すと、対策の優先順位がはっきりします。

現場でも、うまくいかなかった作業をそのままにせず記録に残す人ほど、次の対応が速くなります。試験でも同じことが起きるのだと思います。

手を動かす場所を用意しておく

立て直しの中心は、擬似言語を毎日読むことです。とはいえ、教材を開くまでの手間があると続きません。

Giji Academy では、擬似言語のコードを画面上で動かしながら学べます。値の変化を目で追えるので、自分のトレースが合っていたかをその場で確かめられます。

まずは短いコードを1問だけでも構いません。学習を始める場所はこちらから選べます。

まとめ

ここまでの要点を振り返っておきましょう。

基本情報に受からない原因は、科目Bで崩れた、時間が足りなかった、科目Aが伸びなかった、本番に飲まれた、の4つに整理できます。まずどれに当たるかを決めることが出発点です。

科目Bが原因なら、頭の中で追うのをやめて紙に書き出すところから始めてください。時間が原因なら、見切りの基準を数字で決めておきます。

演習は科目によって使い分けます。科目Aは反復が効きますが、科目Bは初見のコードを読む練習が必要です。

落ちたという結果は、次に何を直せばよいかを教えてくれる材料でもあります。原因が1つ分かっただけで、次の受験はまったく別のものになります。

焦って全部をやり直す必要はありません。落とした科目に時間を寄せるだけで、前回とは違う結果に近づきます。

今日は短いコードを1問、最後まで追ってみるところから始めてみませんか。

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