ここまでは、PCが2〜3台の小さな構成でネットワークを見てきました。
実際の会社では、社員のPCだけでも何十台、何百台とあります。そこにプリンターやサーバも加わります。
こうした同じネットワークの機器をまとめてつなぐために使われる代表的な機器が、スイッチです。
スイッチは、同じLANにある複数の機器を接続するためのネットワーク機器です。
家庭ではWi-Fiルーター1台にいろいろな機能がまとまっていることがありますが、会社ではスイッチが独立した機器として何台も置かれることがあります。
たとえば、次のような構成です。
PC1、PC2、Server1は直接つながっているわけではありません。すべてスイッチにつながっています。
PC1 ─┐
PC2 ─┼─ Switch1 ─ Server1
│
これによって、同じLANにある複数の機器同士が通信できます。
ここでLAN(Local Area Network)という言葉も押さえておきましょう。
LANは、会社のフロア、学校、自宅など、比較的せまい範囲で作られたネットワークです。
科目Bでは「社内LAN」「サーバLAN」といった言葉が出ることがあります。
今は、同じ場所や目的でまとめられたネットワークくらいのイメージで大丈夫です。
シミュレーターには、次の構成が用意されています。
| 機器 | IPアドレス |
|---|---|
| PC1 | 192.168.1.11 |
| PC2 | 192.168.1.12 |
| Server1 | 192.168.1.100 |
3台とも同じネットワークにいて、Switch1へ接続されています。
まず、PC1からServer1へ送ります。
右のシミュレーターで PC1 をダブルクリックし、開いた画面の上にある コマンドプロンプト タブを選びます。
ping 192.168.1.100
実行すると、次のように表示されます。
192.168.1.100 に ping を送信しています 32 バイトのデータ:
192.168.1.100 からの応答: バイト数 =32 時間 =8ms TTL=128
192.168.1.100 からの応答: バイト数 =32 時間 =4ms TTL=128
192.168.1.100 からの応答: バイト数 =32 時間 =4ms TTL=128
192.168.1.100 からの応答: バイト数 =32 時間 =4ms TTL=128
192.168.1.100 の ping 統計:
パケット数: 送信 = 4、受信 = 4、損失 = 0 (0% の損失)
応答が返りました。PC1からSwitch1を経由して、Server1まで通信できています。
次にPC2へ送ります。同じ画面のままで構いません。
同じ画面で、続けて次を実行します。
ping 192.168.1.12
実行すると、次のように表示されます。
192.168.1.12 に ping を送信しています 32 バイトのデータ:
192.168.1.12 からの応答: バイト数 =32 時間 =8ms TTL=128
192.168.1.12 からの応答: バイト数 =32 時間 =4ms TTL=128
192.168.1.12 からの応答: バイト数 =32 時間 =4ms TTL=128
192.168.1.12 からの応答: バイト数 =32 時間 =4ms TTL=128
192.168.1.12 の ping 統計:
パケット数: 送信 = 4、受信 = 4、損失 = 0 (0% の損失)
こちらも応答が返ります。
ここで1つ、あとの講座につながることを確かめておきます。
PC1とPC2は、どちらも人が使う端末です。業務上、この2台がつながる必要はありません。 それでも、いま通ってしまいました。
スイッチは、届ける相手を選ぶ機器であって、通してよいかを判断する機器ではないからです。同じスイッチにつないだ全員が、互いに届く場所にいます。
この性質は、あとで「守りたいものは分ける」という考え方につながります。
シミュレーターの構成図と結果を見比べると、スイッチが同じLANの機器をまとめてつないでいることが分かります。
ここは初心者が混同しやすいところです。
この違いだけ、まずははっきり分けておきましょう。
スイッチについてMACアドレスやフレーム転送など、さらに細かな仕組みもあります。ただ、科目Bのセキュリティ問題を読むために、今の段階でそこまで覚える必要はありません。
構成図を見て、
このPCやサーバはスイッチを通して同じLANにつながっている
と判断できれば十分です。
次は、別のネットワークへ通信するときに使うルーターとデフォルトゲートウェイを学びます。