基本情報技術者試験の直前対策|残り1週間で点を落とさない進め方

公開日: 2026-09-24

試験まであと1週間。まだ覚えていないことばかりで、何から手を付ければいいのか分からない。

カレンダーを見て、急に焦りが出てきていませんか?

大丈夫です。直前の1週間は、実力を大きく伸ばす期間ではありません。いま持っている力を、本番でそのまま点に変えるための期間です。

そう考えると、やるべきことはぐっと絞れます。この記事では、残り1週間を点を落とさないために使う方法をお伝えします。

私はエンジニアとして10年以上、Webシステムの開発や運用に携わってきました。リリース直前に新しい機能を足すと、たいてい何かが壊れます。

現場では、直前は新しいことをせず、確認とテストに時間を使うのが鉄則です。試験の直前対策も、これとよく似ています。

試験の全体像をまだ整理できていない人は、先に親記事で仕組みを押さえておくと、この先の話が入りやすくなります。

【関連記事】基本情報技術者試験とは?試験内容・難易度・勉強法を初心者向けに解説

直前対策で最初に決めること

1週間の中身に入る前に、方針を一つだけ決めておきましょう。それは、新しい範囲に手を広げないということです。

直前になると、まだ見ていない分野がやたらと気になります。ですが、初めて触れる内容を数日で得点源にするのは、かなり分の悪い賭けです。

それよりも、何度か解いたことがあるのに、ときどき落としている問題を拾うほうが確実です。直前の1点は、新しい知識よりも取りこぼしを減らすことから生まれます。

試験の形をもう一度確認しておく

方針を立てるために、試験の形を短くおさらいしておきます。時間の配り方を考えるうえで、ここは外せません。

項目 科目A 科目B
出題数 60問 20問
試験時間 90分 100分
合格の基準 1,000点満点で600点以上 1,000点満点で600点以上
問われる力 用語や計算の知識 擬似言語や設問を読み解く力

両方の科目で基準を超えないと合格にはなりません。つまり、片方を満点に近づけるより、両方を確実に基準の上に乗せるほうが大事です。

満点を狙わなくていい、というのは直前期の大きな安心材料ではないでしょうか。捨てる問題があっても合格はできます。

伸ばす場所と守る場所を分ける

次に、自分の現状を二つに仕分けます。点が伸びる余地のある場所と、すでに取れているので守る場所です。

仕分けの目安を表にまとめました。

状態 分類 直前1週間での扱い
解けるが、ときどき間違える 伸ばす場所 最優先で復習する
ほぼ毎回正解している 守る場所 軽く確認するだけにする
一度も解けたことがない 見送る場所 深追いしない

伸ばす場所に時間の多くを使ってください。ここは少しの確認で正解に変わる、いちばん効率のよい領域です。

見送る場所を決めるのは、少し勇気がいります。それでも、本番で迷う時間を減らすためには必要な判断です。

残り1週間の進め方を日ごとに組む

方針が決まったら、1週間を具体的な予定に落とし込みます。毎日すべてをやろうとせず、日ごとに役割を持たせるのがコツです。

ここでは一つの例として、7日間の流れを表にしました。自分の予定に合わせて、日付をずらして使ってください。

残り日数 中心にやること 目的
7日前 科目Bの模擬問題を1回分通しで解く 現状の把握と時間感覚の確認
6日前 間違えた問題の見直し 取りこぼしの原因を特定する
5日前 科目Aの苦手分野を過去問で復習 伸ばす場所を固める
4日前 科目Bの擬似言語を数問トレース 読む手順を体に戻す
3日前 科目Aと科目Bを本番の時間で解く 集中力と配分の最終確認
2日前 間違いノートの読み返し 同じミスを繰り返さない
前日 軽い確認と持ち物の準備 体調と気持ちを整える

表を見て分かるとおり、後半ほど量を減らしています。直前に詰め込みすぎると、当日に疲れを持ち越してしまうからです。

前半の3日間は、現状を知ることに使う

最初の数日は、模擬問題や公開問題を本番に近い形で解きます。ここでの目的は点数を上げることではなく、どこで落としているかを知ることです。

解き終わったら、間違えた問題をただ答え合わせするだけで終わらせないでください。なぜ間違えたのかを一言でメモしておくと、後半の見直しが一気に楽になります。

間違いの原因は、だいたい三つに分かれます。知識が足りなかった、読み間違えた、時間が足りなかった、のどれかです。

間違いノートは一問一行で作る

ここで言う間違いノートは、立派なものである必要はありません。むしろ、書く手間が少ないほど長続きします。

おすすめは、一問につき一行だけ書く形です。問題の番号、間違えた原因の分類、次に気を付けることの三つを並べます。

書き方の例を表にしておきます。

問題 原因 次に気を付けること
科目B 模擬1回目 問3 読み間違い ループの終わりが要素数か要素数−1かを見る
科目A 過去問 問18 知識不足 稼働率の直列と並列の計算を見直す
科目B 模擬1回目 問9 時間不足 5分を超えたら印を付けて次へ進む

この一行が、試験前日に見返す自分専用の教材になります。市販のまとめ本よりも、自分の弱点に正確に効くはずです。

実務でも、障害が起きたら原因と再発防止策を短く記録に残します。同じ失敗を二度しないための仕組みは、試験勉強でもそのまま使えます。

後半の3日間は、ミスを減らすことに使う

後半は、前半で見つけた原因をつぶしていきます。知識不足なら用語を確認し、読み間違いなら同じ形の問題を数問解き直します。

時間が足りなかった人は、1問にかける時間の上限を決めて練習してください。科目Bの時間配分については、こちらの記事で詳しく整理しています。

【関連記事】基本情報 科目Bの時間配分|1問にかけられる時間と見直しの順番

科目Aの直前対策は、取りこぼしの回収に絞る

科目Aは出題数が多く、範囲も広い科目です。直前の1週間で全範囲を見直すのは現実的ではありません。

ここでやるべきは、過去問で何度か間違えた問題の回収です。同じ論点は形を変えて繰り返し出るので、間違えた問題こそ宝の山になります。

用語は、意味を一行で説明できるかどうかで確認すると効率的です。説明できない用語だけに印を付けて、そこだけを読み直してください。

計算問題が苦手な人は、解き方の手順を紙に書き出してみましょう。数字を変えて一度解き直すと、手順が定着しているかどうかがすぐ分かります。

科目Bの直前対策は、読む手順を体に戻す

科目Bは、知識よりも読み方の手順が点を左右します。直前に大事なのは、新しい問題を大量に解くことではなく、手順を崩さずに読めるかを確かめることです。

擬似言語の問題では、変数の宣言、ループの範囲、戻り値の順に目を通すのが基本の流れでした。この順番が本番で自然に出てくるよう、数問だけ丁寧になぞっておきましょう。

短いコードを1問だけ丁寧にトレースする

例として、直前期の確認にちょうどよい短いコードを置いておきます。配列の中から偶数だけを足し合わせる関数です。

○整数型: sumEven(整数型の配列: data)
  整数型: total ← 0
  整数型: i
  for (i を 1 から dataの要素数 まで 1 ずつ増やす)
    if (data[i] mod 2 が 0 と等しい)
      total ← total + data[i]
    endif
  endfor
  return total

data が {3, 4, 7, 10} のとき、戻り値はいくつになるでしょうか。紙に表を書いて、1行ずつ追ってみてください。

トレースすると、次のように値が変わっていきます。

i data[i] 偶数か total
1 3 いいえ 0
2 4 はい 4
3 7 いいえ 4
4 10 はい 14

答えは14です。簡単に見えますが、添字が1から始まることや、mod の意味を落ち着いて確認できたかがポイントになります。

直前期は、こうした短い問題で手順を確かめるだけで十分です。長い問題を無理に解いて自信をなくすより、確実に読める感覚を取り戻すことを優先してください。

ケアレスミスの傾向を一覧にしておく

科目Bでは、分かっているのに落とす問題が意外と多くあります。添字のずれ、ループの終わりの読み違い、代入と比較の取り違えなどです。

自分がよくやるミスを三つほど書き出して、試験の前に見返せるようにしておきましょう。ミスの種類と確認のしかたは、こちらの記事でまとめています。

【関連記事】擬似言語でケアレスミスが多い人へ|よくある間違いと確認方法

科目Bそのものの出題の形や、擬似言語で問われる内容を改めて整理したい人は、次の記事も役に立ちます。

【関連記事】基本情報技術者試験の科目Bとは?擬似言語・アルゴリズム対策を初心者向けに解説

手を動かして確認したい場合は、Giji Academy の擬似言語シミュレーターも使えます。自分で書いたコードを実行し、変数の値が変わっていく様子を確かめられるので、トレースの答え合わせにちょうどいい道具です。

Giji Academy の擬似言語シミュレーターで練習する

直前期にやりがちな失敗

ここまで、やるべきことを中心にお伝えしてきました。反対に、直前期に避けたい行動も確認しておきましょう。

どれも、焦っているときほどやってしまいがちなものです。自分に当てはまるものがないか、一度見ておいてください。

やりがちな行動 起きること 代わりにやること
新しい参考書を買う 構成に慣れるだけで時間が消える 手元の教材の間違えた箇所に戻る
夜遅くまで詰め込む 当日の集中力が落ちる 睡眠時間を先に確保する
難問ばかり解く 自信をなくして焦りが増える 解ける問題を確実に解き直す
模擬試験の点数に一喜一憂する 本番前に気持ちが揺れる 間違えた理由だけを見る

特に気を付けたいのは、夜遅くまでの詰め込みです。睡眠を削って覚えたことは、翌日にはほとんど残っていません。

私も若いころ、障害対応で徹夜した翌日に簡単な設定ミスをしたことがあります。頭が疲れていると、分かっているはずのことでも正しく判断できなくなります。

前日と当日の過ごし方

最後の二日間は、勉強よりも準備と体調管理が中心になります。ここで無理をしないことが、そのまま得点につながります。

前日は確認と準備だけにする

前日は、新しい問題には手を付けないでください。間違いノートを読み返し、よく出る用語をざっと眺める程度で十分です。

そのうえで、受験票の情報や会場の場所、本人確認書類など、当日必要なものをそろえておきます。CBT方式の当日の流れや画面の使い方が不安な人は、こちらの記事で確認しておくと安心です。

【関連記事】基本情報のCBT方式とは?当日の流れと画面で解くときの注意点

持ち物や受付の細かい決まりは、申し込み先の案内を必ず自分で確認してください。制度や運用は変わることがあるので、最新の情報に当たるのがいちばん確実です。

当日は、分からない問題で止まらない

試験が始まったら、分からない問題に長く留まらないことを意識してください。一度飛ばして、解ける問題から点を積み上げるほうが結果は安定します。

焦って頭が真っ白になりそうなときは、ひと呼吸おいてから、変数の宣言だけを読むところから始めてみましょう。読む手順に戻ると、気持ちも自然と落ち着いてきます。

本番で焦らないための具体的な対策は、次の記事でも詳しく書いています。

【関連記事】擬似言語問題で焦る人への対策方法!|試験本番で頭が真っ白にならないためにどうすれば!?

まとめ

直前の1週間は、新しいことを覚える時間ではなく、いまの力を点に変える時間です。この考え方を持つだけで、やるべきことがはっきりします。

最後に、この記事の要点を振り返っておきます。

時期 意識すること
1週間前〜4日前 模擬問題で現状を知り、間違えた理由を記録する
3日前〜2日前 本番の時間で解き、ミスの傾向をつぶす
前日 軽い確認と持ち物の準備、睡眠を優先する
当日 分からない問題で止まらず、解ける問題から積み上げる

満点を取る必要はありません。両方の科目で基準を超えれば合格です。

ここまで準備してきた自分を信じて、落ち着いて本番に向かってください。あなたが取れる問題を確実に取れるよう、心から応援しています。

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