基本情報のCBT方式とは?当日の流れと画面で解くときの注意点

公開日: 2026-09-14

パソコンで受ける試験と言われても、当日どう進むのか想像がつかない。

申し込みは済ませたものの、会場で何が起きるのか分からず落ち着かない、という状態ではないでしょうか。

基本情報技術者試験は、会場のパソコンを使って解答するCBT方式で実施されています。紙の試験を想像していた人にとっては、これだけで不安の種になります。

でも大丈夫です。当日の流れは決まっていますし、知っておけば当日に戸惑う場面はほとんどありません。

私はエンジニアとして10年以上、Webシステムの開発や運用に携わってきました。画面越しに長い文章やコードを読む作業は毎日やっていますが、それでも紙とはまったく別の疲れ方をするというのが実感です。

だからこそ、当日の段取りは事前に頭へ入れておきたいところです。考えることを1つでも減らしておけば、そのぶん問題に集中できます。

この記事では、CBT方式の仕組みと当日の流れ、画面で解くときに気をつけたい点をまとめます。試験そのものの全体像から確かめたい人は、先に親記事に目を通しておくと位置づけが分かりやすくなります。

【関連記事】基本情報技術者試験とは?試験内容・難易度・勉強法を初心者向けに解説

CBT方式とは何か

まず言葉の意味から整理しておきましょう。CBTは、コンピュータを使って実施する試験方式のことです。

問題は紙の冊子ではなく画面に表示され、解答もマウスやキーボードで行います。マークシートを塗る作業はありません。

基本情報技術者試験がこの方式になったことで、大きく変わったのが日程です。年に数回の一斉試験ではなく、通年で実施されていて、受験者が自分で日時と会場を選びます。

日程の決め方や空き状況の考え方は、試験日の記事で詳しく扱っています。

【関連記事】基本情報技術者試験の試験日はいつ?随時実施の仕組みと日程の決め方

紙の試験と違うところ

具体的にどこが変わるのかを、表で並べておきます。受験の準備に影響する部分だけに絞りました。

項目 紙の試験のイメージ CBT方式
日程 決まった日に一斉 通年で自分が選んだ日時
問題の提示 冊子をめくる 画面に1問ずつ表示
解答 マークシートを塗る 画面上で選択して確定
書き込み 問題冊子に直接書ける 画面には書き込めない

いちばん効いてくるのが最後の行です。問題文の横に線を引いたり、コードに矢印を書き込んだりができません。

擬似言語のように、値を追いながら読む問題ではここが効きます。対策は後ほど詳しくお伝えします。

受験する場所は全国の会場から選ぶ

CBT方式では、試験を実施する会場が各地に用意されています。申し込みのときに、会場と日時をセットで選ぶ形です。

会場によって空き状況は違います。希望日が埋まっていることもあるので、受けたい時期が決まっているなら早めに動くのが安全です。

申し込みの手順や期限の考え方は、こちらの記事にまとめてあります。

【関連記事】基本情報技術者試験の申し込み方法|手順と期限・受験料の確認ポイント

試験時間と出題数の内訳

当日の段取りを考える前に、試験時間を押さえておきましょう。ここが分かると、会場で過ごす時間の長さがつかめます。

科目Aと科目Bで、出題数も時間も違います。

科目 出題数 試験時間
科目A 60問 90分
科目B 20問 100分

表を見て意外に思うのは時間の配り方ではないでしょうか。科目Bは20問しかないのに、60問ある科目Aより長い100分が割り当てられています。

これは、科目Bが1問ずつコードや手順を読ませる試験だからです。知識を思い出す速さではなく、その場で追う力が問われます。

科目Aと科目Bは同じ日に続けて受ける

2つの科目は、別々の日に分けて受けることはできません。同じ日に続けて実施され、間に短い休憩が入ります。

休憩は10分ほどと案内されることが多いのですが、会場での進行は当日の指示に従ってください。ここを長い休憩と考えて予定を組むと、当日に慌てます。

合計すると、試験時間だけで3時間を超えます。受付や説明の時間も含めれば半日仕事になると考えておくと、予定を立てやすくなります。

科目Bの100分は余裕ではない

100分と聞くと長そうに感じますが、20問で割れば1問あたり5分です。擬似言語のコードを読んで、値を追って、選択肢を選ぶまでを5分でこなす計算になります。

見直しの時間まで含めると、実際にはもっと短く見積もる必要があります。時間の配り方は事前に決めておきたいところです。

1問にどれだけかけられるかの目安は、こちらの記事で扱っています。

【関連記事】基本情報 科目Bの時間配分|1問にかけられる時間と見直しの順番

当日の流れを先に知っておく

ここからが本番当日の話です。受付から終了までの流れを、順番に並べておきます。

会場ごとに細かい運用は違うので、目安として頭に入れておいてください。

段階 やること
到着 集合時刻までに会場へ着く
受付 本人確認書類を提示する
準備 荷物を預け、案内に従って着席する
科目A 90分で60問を解く
休憩 短い休憩をはさむ
科目B 100分で20問を解く
終了 案内に従って退出する

流れ自体は単純です。緊張するとしたら、受付と着席までの時間帯でしょう。

集合時刻より早めに着いておく

試験開始の時刻ではなく、受付の集合時刻を基準に動いてください。開始の30分前から5分前までに到着するよう案内されるのが一般的です。

はじめて行く会場なら、さらに余裕を見ておくと安心です。駅からの道で迷うと、それだけで気持ちが乱れます。

私は仕事でも、初めて訪問する場所には30分前に着くようにしています。早く着いて待つ時間は、直前の見直しに使えば無駄になりません。

本人確認書類を忘れない

受付では本人確認書類の提示を求められます。運転免許証やパスポート、マイナンバーカードなどが該当します。

何が使えるかは申し込み時の案内に書かれています。前日のうちに実物を確認して、鞄に入れておいてください。

持ち物や会場での貸出品の扱いは、申し込み後に届く案内が最終的な情報になります。ここは記事の情報ではなく、必ず公式の案内で確かめましょう。

画面で解くときの注意点

CBT方式でいちばん気になるのが、画面での解き方だと思います。ここは事前の練習で差が付くところです。

画面の細かい仕様は変わることがあるので、断定はできません。それでも、どんな画面でも共通して効く構え方はあります。

擬似言語のトレースは手元で行う

画面のコードには書き込めません。だから、値を追う作業は手元で行うことになります。

会場では筆記用具やメモ用紙の扱いについて案内があります。何がどう使えるかは当日の指示に従うとして、練習の段階から画面を見ながら手元で追う形に慣れておくのが得策です。

つまり、紙のコードに矢印を書き込む練習だけでは足りません。目は画面、手は別の場所、という分業に慣れておく必要があります。

その分業を支えるのがトレース表です。書き方はこちらの記事にまとめてあります。

【関連記事】擬似言語のトレース表の書き方|科目Bで変数の値を追う手順を解説

画面と手元の分業を1問で試してみる

言葉だけでは伝わりにくいので、短いコードで体験してみましょう。次のコードを画面に表示したまま、値は手元の紙で追ってみてください。

試験の書き方に合わせた自作のコードです。配列の中で、ある値が何個あるかを数える処理にしました。

○整数型: 個数を数える(整数型の配列: data, 整数型: target)
  整数型: i
  整数型: kosuu ← 0
  for (i を 1 から data の要素数 まで 1 ずつ増やす)
    if (data[i] = target)
      kosuu ← kosuu + 1
    endif
  endfor
  return kosuu

data が {3, 7, 3, 3} で target が3のときを追うと、次のようになります。画面から目を離さずに、この表を手元へ書けるかどうかが本番の感触に近いはずです。

i data[i] targetと等しいか kosuuの値
1 3 はい 1
2 7 いいえ 1
3 3 はい 2
4 3 はい 3

答えは3です。処理としては簡単ですが、画面と紙を行き来しながら書くと、思ったより手間取ることに気づくのではないでしょうか。

この手間取りを本番で初めて体験するのは避けたいところです。だから普段の演習から、同じ形で練習しておきます。

長いコードはスクロールすることを前提に読む

画面には一度に表示できる量に限りがあります。長いコードだと、上と下を行き来しながら読むことになります。

このとき効いてくるのが、先に全体の形をつかんでおく読み方です。宣言、ループ、戻り値の位置を最初に把握しておけば、スクロールの回数が減ります。

読む順番の作り方は、擬似言語の読み方の記事で扱っています。画面で解く前提でも、そのまま使える考え方です。

【関連記事】擬似言語の読み方|1行目から追う前に見るべき3か所を解説

追いきれなくなったら一度戻る

画面で長く追っていると、どこを見ていたのか分からなくなることがあります。そのまま粘ると時間だけが減っていきます。

値が合わなくなったと感じたら、追い直す範囲を区切って戻るほうが早く復帰できます。どこでずれたのかを探す手順は、こちらにまとめました。

【関連記事】擬似言語の答えが合わないときの直し方|値がずれた場所の探し方

画面に慣れておくのがいちばんの対策

当日の流れを知ったら、あとは慣れるだけです。CBT方式で差が付くのは知識よりも、画面で読む作業への慣れだと感じています。

普段の勉強を紙の問題集だけで進めていると、本番で初めて画面と向き合うことになります。それは避けたいところです。

対策は単純で、画面で問題を読む練習を日常に混ぜておくことです。パソコンやタブレットでコードを表示して、手元の紙で値を追う。この形を何度か体験しておけば十分です。

科目Bで何が問われるのかを確かめながら練習したい人は、まず科目Bの全体像を押さえておくと迷いません。

【関連記事】基本情報技術者試験の科目Bとは?擬似言語・アルゴリズム対策を初心者向けに解説

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試験前日にやっておくこと

前日は新しいことに手を出さず、当日の準備に時間を使いましょう。本人確認書類、会場までの経路、集合時刻の3つを確認すれば足ります。

勉強のほうは、間違えた問題の見直しだけに絞ります。新しい問題で解けなかった記憶を作ると、当日まで引きずってしまいます。

睡眠を削ってまで詰め込む価値のある範囲は、前日にはもう残っていません。早めに切り上げるほうが、当日の読解力に効きます。

当日に緊張したときの戻り方

画面の前に座ると、緊張で文字が入ってこないことがあります。これは誰にでも起きるので、異常ではありません。

そんなときは、最初の1問を読む前に、深呼吸をして画面の余白に目を置いてください。読み始める前の数秒が、その後の90分を左右します。

まとめ

CBT方式は、特別に難しい仕組みではありません。知らないから不安になるだけで、流れが分かれば普通の試験です。

今日の内容を振り返っておきましょう。

項目 押さえておくこと
仕組み 会場のパソコンで解答し、通年で日時を選べる
試験時間 科目A 60問90分、科目B 20問100分
当日 集合時刻までに到着し、本人確認書類を提示する
画面 コードに書き込めないので手元で値を追う
準備 画面で読む練習を普段の勉強に混ぜておく

この5つを押さえておけば、当日に想定外の出来事はほとんど起きません。

あとは科目Bの中身の対策に時間を使えます。方式に振り回されず、問題そのものに向き合ってください。

まずは今日の勉強を1問だけ、画面で表示して解いてみるところから始めてみましょう。

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