基本情報の学習サイト・アプリはどう使い分ける?無料で進める方法

公開日: 2026-09-11

学習サイトもアプリも動画も、とりあえず開いてみたけれど続かない。

無料の教材を集めるだけで、勉強した気になっていませんか?

基本情報技術者試験の勉強を始めると、まず情報のほうが多すぎて困ります。学習サイト、スマホアプリ、YouTube の解説動画、無料で読めるテキスト。どれも良さそうに見えます。

そして数週間後、ブックマークだけが増えている。よくある話です。

私はエンジニアとして10年以上、Webシステムの開発や運用に携わってきました。新人が資格の勉強を始めるところを何度も横で見てきましたが、うまく進む人とそうでない人の差は、教材の数ではありませんでした。

違ったのは、どの教材を何のために使うかを決めていたかどうかです。同じサイトを使っていても、目的が決まっている人だけが前に進んでいました。

この記事では、学習サイト・アプリ・動画・無料テキストの役割を整理して、無料だけで合格まで進むときの組み立て方をお伝えします。Giji Academy も比較の一つとして、得意なことと不得意なことを正直に書きます。

そもそも試験の全体像がまだ固まっていない場合は、先にこちらを読むと教材選びの基準がはっきりします。

【関連記事】基本情報技術者試験とは?試験内容・難易度・勉強法を初心者向けに解説

教材の形式ごとに得意なことは違う

教材選びで迷うのは、どれが良いかという比べ方をしているからです。形式が違う教材は、そもそも同じ土俵に乗っていません。

まず、それぞれが何に向いているかを整理しておきましょう。ここが分かると、集めた教材の置き場所が決まります。

形式 得意なこと 不得意なこと 向いている場面
学習サイト・勉強サイト 用語や分野を調べる、検索して戻る 順番に積み上げる 分からない言葉が出たとき
スマホアプリ 短時間の反復、知識の定着 長いコードを読む 通勤や待ち時間
YouTube などの動画 全体像をつかむ、雰囲気を知る 自分の手を動かす 分野に入る最初の30分
無料テキスト・PDF まとまった知識を通して読む 演習の量 科目Aの下地づくり
演習サービス・シミュレーター 手を動かす、間違いに気づく 体系的な知識の説明 覚えたことを試すとき

この表を見ると、一つの教材で全部をまかなうのは無理だと分かります。だから複数を組み合わせること自体は、間違っていません。

問題は、同じ役割の教材を何個も持ってしまうことです。動画を3チャンネル巡回しても、手を動かす時間は1分も増えません。

読む教材は調べるのに強く、続けるのには弱い

学習サイトや無料テキストは、知りたいことにすぐ辿り着けるのが強みです。用語が出てきたその場で調べられます。

一方で、最初から順に読み進める設計にはなっていないことが多いです。気になった記事を渡り歩いているうちに、どこまで進んだか分からなくなります。

だから読む教材は、辞書として置いておくのが現実的です。勉強の柱には、別のものを据えてください。

実務でも同じで、公式ドキュメントは困ったときに開くから役に立ちます。頭から通読しようとした人は、たいてい途中で止まっていました。

動画は入口に強く、定着には弱い

YouTube の解説動画は、分野に入る最初の一歩として優秀です。文字だけでは掴みにくい流れを、短時間で見せてくれます。

ただ、見ている間は自分の手が止まっています。理解した感覚は残るのに、点数がついてこないのはこのためです。

使うなら、新しい分野に入る最初の30分だけと決めてください。そのあとは必ず、問題を解く側に移ります。

動画で分かった気になりやすい分野の代表が、擬似言語です。人が読み解く様子を見るのと、自分でトレースするのは別の作業になります。

無料の講座は順番が決まっているのが利点

オンラインの無料講座は、学ぶ順番があらかじめ決まっているのが強みです。次に何をやるか迷わずに済みます。

学習サイトを渡り歩いて迷子になりやすい人には、この形が合います。並んでいる順に進めるだけで、抜けが出にくくなるからです。

ただし、講座の範囲がそのまま試験範囲とは限りません。講座を終えたあとに、出題される分野と突き合わせる作業は自分でやる必要があります。

アプリは隙間時間の反復に強い

スマホアプリは、一問一答のような短い反復に向いています。用語や計算の型を覚える段階では、これがいちばん効率的です。

反対に、長いコードを画面の狭いスマホで追うのは無理があります。科目Bの演習をアプリだけで完結させようとすると、途中で苦しくなります。

アプリは科目Aの知識固め、パソコンやタブレットは科目Bの演習。この分担にしておくと、どちらも無駄になりません。

無料だけで進めるときの組み立て方

無料教材だけで合格まで行けるのか、という質問をよく受けます。結論から言うと、科目Aは十分に可能で、科目Bは選び方次第です。

大事なのは、無料かどうかより、自分がどの段階にいるかに合わせることです。段階ごとの組み立てを表にしました。

段階 主に使う教材 この段階のゴール
最初の1週間 動画と学習サイト 試験の全体像と自分の弱点を知る
科目Aの土台づくり 無料テキストとアプリ 用語を見て意味が浮かぶ
科目Bの入口 擬似言語の解説記事とシミュレーター コードを1行ずつ追える
演習の反復 過去問演習サービスと公開問題 時間内に解き切る
直前の仕上げ 間違えた問題のやり直し 同じ間違いを繰り返さない

ここで注意したいのが、段階を飛ばさないことです。全体像を知らないまま演習に入ると、何が分からないのかも分からなくなります。

独学で進めるときの計画の立て方は、別の記事で詳しく扱っています。教材を決めたあとに読むと、進め方が具体的になります。

【関連記事】基本情報技術者試験は独学で合格できる?初心者が挫折しない進め方

科目Aはアプリと過去問演習で足りる

科目Aは知識を問う試験なので、覚えて確かめる作業の繰り返しになります。この形は、無料のアプリや演習サービスと相性がよいです。

移動中に一問一答を回して、家で間違えた分野だけテキストに戻る。これだけで得点はかなり伸びます。

ただし、演習サービスだけで完結させようとすると、知識のつながりが抜け落ちます。用語の意味を説明できるかを、ときどき自分に問いかけてください。

過去問演習に寄せすぎたときに何が起きるかは、専用の記事で整理しています。

【関連記事】基本情報は過去問道場だけで合格できる?足りない部分と補い方

科目Bは手を動かせる教材を選ぶ

科目Bは擬似言語のコードを読んで答える試験です。ここだけは、読む教材や動画では埋まりません。

理由は単純で、コードは目で追っただけでは値の動きが見えないからです。変数の中身を書き出して初めて、間違いに気づきます。

たとえば、次のような短いコードでも、実際に手を動かすと発見があります。

整数型: i, goukei
goukei ← 0
for (i を 1 から 5 まで 1 ずつ増やす)
  if (i mod 2 = 1)
    goukei ← goukei + i
  endif
endfor

読むだけなら、奇数を足しているコードだと一瞬で分かります。ここで止めてしまう人が多いのです。

では、goukei の値は途中でどう変わっていくでしょうか。書き出すと次のようになります。

i の値 i mod 2 = 1 goukei
1 1
2 1
3 4
4 4
5 9

この表を自分で書けたかどうかが、本番での差になります。答えが合っているかではなく、途中の値を追えたかが問われているからです。

試験では条件が入れ子になったり、配列の添字が絡んだりします。そのとき頼りになるのは、値を書き出す手癖だけです。

Giji Academy の擬似言語シミュレーターは、この書き出しを画面上でできるように作ってあります。コードを1行ずつ進めて、変数の中身が変わる様子をその場で確認できます。

無料で試せるので、科目Bの入口でつまずいている場合は一度動かしてみてください。学習ページは 擬似言語の学習コース から選べます。

科目Bという試験そのものの中身を先に知りたい場合は、こちらの記事が入口になります。

【関連記事】基本情報技術者試験の科目Bとは?出題内容と対策を初心者向けに解説

教材を見分けるときに確かめる3つの点

数が多すぎて選べない、という場合は、次の3点だけを見てください。無料でも有料でも、判断の軸は同じです。

私が新人に教材を勧めるときも、この3点で絞り込んでいます。開いて数分あれば確かめられます。

確かめる点 見るところ 満たしていない教材の使い道
自分が手を動かせるか 問題や入力欄があるか 調べもの用の辞書として残す
間違えた理由が分かるか 解説が答えの番号だけで終わっていないか 答え合わせだけに使う
科目Bを扱っているか 擬似言語のページがあるか 科目A専用として割り切る

3つ全部を満たす教材は多くありません。だからこそ、足りない部分を別の教材で補う形になります。

無料テキストを集めるときも、この基準は変わりません。読み物として良くても、演習が無ければ柱にはできないのです。

Giji Academy が得意なことと不得意なこと

自分のサイトなので、良いことだけ書くのはフェアではありません。正直に整理しておきます。

得意なのは、擬似言語のコードを動かしながら理解する部分です。変数の変化を目で追えるので、トレースの手順が身につきやすくなります。

反対に、科目Aの広い範囲を網羅する教材ではありません。ネットワークやマネジメントの用語を覚える段階では、他のアプリやテキストのほうが向いています。

つまり、科目Aは他の無料教材、科目Bは擬似言語シミュレーター、という分担が現実的です。全部を一つでまかなおうとしないほうが、結果的に早く進みます。

参考書を買うべきか迷ったら

無料教材でどこまで行けるかは、その人の下地によって変わります。用語の意味がまったく入ってこない場合は、1冊あると進みが速くなります。

判断の目安は、無料教材を2週間使ってみて、進んでいる実感があるかどうかです。同じ場所で止まっているなら、説明の量が足りていません。

参考書の選び方は、書名ではなく中身の基準で決めるのが失敗しないコツです。

【関連記事】基本情報の参考書はどう選ぶ?おすすめの基準と古い版の扱いを解説

無料教材でよくある3つの失敗

最後に、見てきたなかで多かった失敗を挙げておきます。どれも真面目な人ほど陥りやすいものです。

自分が当てはまっていないか、確かめながら読んでみてください。

失敗 起きること 立て直し方
教材を並行して増やす どれも中途半端で終わる 柱を1つ決めて他は補助にする
動画を見て満足する 解けないまま試験日が来る 見たら必ず問題を1問解く
無料テキストを集める 読む前にフォルダが増える ダウンロードは1つまでにする

共通しているのは、インプットが増えてアウトプットが増えていないことです。時間は有限なので、どこかを削らないと演習の時間は生まれません。

削る基準は、手が動いているかどうかです。見ているだけの時間を半分にすると、それだけで演習量は倍になります。

迷ったら1週間だけ絞ってみる

教材を減らすのは不安だと思います。捨てた教材のほうが良かったのでは、と考えてしまうからです。

そこで、1週間だけ使う教材を2つに絞ってみてください。科目A用に1つ、科目B用に1つで十分です。

1週間後に進み具合を振り返れば、その教材が自分に合っているかは分かります。合わなければ入れ替えればよいだけです。

実務でも、新しい技術をいくつも並行して触った週より、1つに絞った週のほうが身についていました。勉強でも同じことが起きます。

まとめ

学習サイト・アプリ・動画・無料テキストは、それぞれ役割が違います。良し悪しで比べず、どの場面で使うかを決めるのが先です。

読む教材は調べもの、動画は入口、アプリは反復、シミュレーターや演習サービスは手を動かす場所。この分担を守るだけで、勉強の密度は変わります。

無料だけでも、科目Aは十分に戦えます。科目Bは、手を動かせる教材を選べるかどうかで差がつきます。

教材は多く持つほど安心に感じますが、進むのは絞った人です。今日からは、柱にする教材を2つだけ決めてみてください。

そして科目Bでつまずいたら、コードを動かしながら追える場所に戻ってきてください。値の動きが見えた瞬間に、擬似言語は急にやさしくなります。

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