基本情報科目Bを1か月で攻略する勉強スケジュール|初心者向け学習計画

公開日: 2026-07-19

基本情報技術者試験の科目Bを受けたいけれど、試験まであと1か月しかない。

擬似言語を見ても処理の流れがつかめず、本当に間に合うのか不安になっていませんか?

結論からいうと、1か月でも科目Bの合格ラインを目指すことは可能です。ただし、すべてを完璧に理解しようとすると、時間が足りなくなります。

大切なのは、出題されやすい処理を優先し、短いコードから段階的に読めるようにすることです。難問より、標準問題を安定して取れる状態を先に作りましょう。

私はエンジニアとして10年以上、Webシステムの開発や運用に携わってきました。現場でも、よく使う処理から小さく試す方法がもっとも効率的だと感じています。

この記事では、基本情報技術者試験の科目Bを1か月で攻略するための学習スケジュールを、週ごと、日ごとに分けて解説します。

基本情報科目Bは1か月で対策できる?

まず気になるのは、本当に1か月で間に合うのかという点でしょう。

答えは、現在の知識と1日に確保できる時間によって変わります。それでも、学習範囲を絞り、毎日継続できれば、初心者にも十分に可能性があります。

2026年7月時点の基本情報技術者試験では、科目Bの試験時間は100分、解答数は20問です。IPAが公開しているサンプル問題では、アルゴリズムとプログラミングが8割、情報セキュリティが2割の想定と説明されています。

つまり、科目B対策では擬似言語を中心に学びながら、情報セキュリティも落とさないことが重要です。どちらか片方だけに集中すると、安定して得点するのが難しくなります。

初心者が目安にしたい勉強時間

必要な勉強時間に公式な正解はありません。ここでは、私が初心者向け教材を作成してきた経験をもとに、1か月の目安を整理します。

現在の経験 1か月の学習時間の目安 1日当たりの目安
プログラミング未経験 45〜60時間 平日60〜90分、休日2〜3時間
少しコードを読んだ経験がある 30〜45時間 平日45〜60分、休日2時間
実務や学習でプログラミング経験がある 20〜30時間 1日30〜60分

この時間は、問題を解く、トレースする、間違いを直すといった、手を動かす時間の目安です。動画や参考書を見るだけで終わらせないようにしましょう。

プログラミング未経験から始める方は、次の記事も先に読んでおくと、1か月の学習イメージをつかみやすくなります。

【関連記事】プログラミング未経験でも科目Bの擬似言語は解ける?必要な考え方を解説します!

1か月の学習で守りたい3つの方針

スケジュールを確認する前に、学習の軸を決めておきましょう。

予定を作っても、勉強方法がずれていると正答率は伸びません。次の3つを意識しましょう。

擬似言語は初日から始める

擬似言語は、数日で一気に暗記できる分野ではありません。短い処理を何度も追い、少しずつ読む速度を上げていく必要があります。

情報セキュリティだけを先に進め、擬似言語を後回しにするのはおすすめしません。苦手な分野ほど、早くから少量ずつ触れましょう。

読む時間より解く時間を長くする

参考書を読むだけでなく、選択肢を閉じた状態で処理結果を考えます。インプット3、アウトプット7くらいの感覚で進めましょう。

間違えた理由を必ず言葉にする

答え合わせで、正解は3番だったと確認するだけでは不十分です。

ループの回数を1回多く数えた、配列の要素番号を取り違えた、条件式を逆に読んだなど、原因を一文で残します。この記録が、3週目と4週目の弱点補強に役立ちます。

基本情報科目Bを攻略する1か月の全体スケジュール

1か月の役割を先に把握しておくと、今日何をすべきか迷いにくくなります。

次の表は、プログラミング未経験者を想定した基本スケジュールです。

期間 学習テーマ 到達目標
1週目 短い擬似言語とトレース 1行ずつ値の変化を追える
2週目 頻出アルゴリズムと配列 合計、探索、最大値などの型が見える
3週目 科目B形式の問題演習 長い問題を分割して読める
4週目 模擬演習、時間配分、弱点補強 100分を意識して最後まで解ける

最初は5行から10行ほどのコードを使い、2週目以降に少しずつ長くします。4週目は新しい知識より、得点の安定を優先します。

1週目:短い擬似言語を正確に追えるようにする

最初の1週間で目指すのは、擬似言語を速く読むことではありません。

書かれている順番どおりに、正確に処理を追える状態を作ります。ここで焦って難しい問題へ進むと、わからない部分が積み重なってしまいます。

1日目は現在地を確認する

まずは科目Bのサンプル問題を1問だけ見て、何がわからないのかを確認します。コード、値の変化、長い問題文のどこで止まるのかを整理しましょう。

初日の正答率は気にせず、1か月後に同じ問題を解くための基準にします。

2日目から4日目は短いコードをトレースする

この期間は、合計値、回数のカウント、偶数と奇数の判定など、結果を想像しやすい処理を使います。

例えば、次のコードを見てください。

整数型: i, total
total ← 0

for (i を 1 から 5 まで 1 ずつ増やす)
  total ← total + i
endfor

return total

最終的な答えだけを見ると15です。しかし、科目Bで必要なのは、途中の変化を説明できる力です。

繰返し回数 i totalの計算 totalの結果
初期状態 - - 0
1回目 1 0+1 1
2回目 2 1+2 3
3回目 3 3+3 6
4回目 4 6+4 10
5回目 5 10+5 15

このように変数ごとの列を作り、値を書き出す作業がトレースです。頭の中だけで処理しないようにしましょう。

5日目から7日目は予想してから動かす

短いコードに慣れたら、実行結果を先に予想します。その後、シミュレーターで動かし、自分の予想と比較してください。

擬似言語学習サイトのGiji Academyでは、教材を読みながらブラウザ上で擬似言語を実行できます。

紙で結果を予想し、動かして確認し、違っていた行をもう一度追う順番で使いましょう。

2週目:頻出パターンと配列に慣れる

2週目は、一つひとつの文を読む段階から、処理のまとまりを見抜く段階へ進みます。

科目Bでは似た処理が何度も使われます。頻出パターンを知ると、長いコードでも目的を推測しやすくなります。

最初に覚えたい処理のパターン

優先したいのは、合計と件数、最大値と最小値、条件に合う値の探索、フラグによる状態管理、値の入れ替えです。

一字一句を暗記するのではなく、変数の役割と値が更新される条件を説明できる状態を目指します。

最大値を探す処理では、次のような形がよく登場します。

整数型の配列: scores ← {72, 88, 61, 95, 80}
整数型: i, maxScore

maxScore ← scores[1]

for (i を 2 から 5 まで 1 ずつ増やす)
  if (scores[i] > maxScore)
    maxScore ← scores[i]
  endif
endfor

return maxScore

最初の値を仮の最大値にし、より大きな値が見つかったときだけmaxScoreを更新しています。変数の横に、現在までの最大値、確認中の位置などとメモすると理解しやすくなります。

配列は図に書いて考える

配列が苦手な人は、数字の列を頭の中だけで扱おうとしがちです。

紙に箱を横並びで書き、上に要素番号、下に値を書いてください。どの位置を見ているのかが視覚化され、要素番号のずれに気づきやすくなります。

特に注意したいのが、問題ごとの添字の扱いです。最初の要素が0番なのか1番なのかは、問題文や定義を必ず確認しましょう。

情報セキュリティも並行して始める

2週目からは、1日20分ほど情報セキュリティの学習を入れます。

認証、アクセス制御、暗号、攻撃手法などを問題演習とセットで確認します。用語だけでなく、使われる場面まで考えましょう。

擬似言語と情報セキュリティの学習順に迷っている方は、次の記事も参考になります。

【関連記事】基本情報科目Bは擬似言語と情報セキュリティのどちらから対策する?

3週目:科目B形式の問題を解き始める

3週目からは、短い練習問題だけでなく、科目Bの長さを意識した問題へ進みます。

ここで正答率が下がっても、読む情報が増えただけなので焦る必要はありません。

長い問題は3つに分けて読む

長い問題を最初から最後まで一気に理解しようとすると、途中で変数の役割を見失います。

処理の目的、入力と出力、中心となる繰返しの順に確認します。関数が複数ある場合は、必要になった関数だけを別枠で追いましょう。

1問ごとの時間を計測する

科目Bは20問を100分で解くため、単純平均では1問当たり5分です。ただし、すべての問題を同じ時間で解く必要はありません。

短い問題を早めに取り、長い問題へ時間を回します。練習中から所要時間を記録しましょう。

間違いノートは短く作る

立派なまとめノートを作る必要はありません。復習に使える情報だけを残します。

記録する項目 記入例
間違えた原因 ループ終了後のiの値を取り違えた
見落とした場所 配列の要素番号は0から始まっていた
次回の確認事項 最初と最後の添字に印を付ける
解き直す日 翌日、3日後、1週間後

同じ間違いが続いたら、次回から必ず行う確認動作を一つ決めましょう。

4週目:時間配分と弱点補強で得点を安定させる

最後の1週間は、知識を広げる期間ではありません。

これまで学んだ内容を、試験時間の中で使える形に整えます。新しい参考書へ手を出すより、間違えた問題を解き直すほうが効果的です。

週の前半はまとまった演習を行う

4週目の前半では、本番に近い時間を確保して問題を解きます。

100分を確保できない日は、50分で10問などに分けても構いません。解答後は、正答率だけでなく時間も確認します。

解く順番を決めておく

本番で毎回最初の問題から順番に解く必要はありません。

短時間で方針が立つものから取り組み、目的をつかめない問題はいったん飛ばします。実務の不具合調査でも、確認できる部分から進めたほうが全体像を早くつかめます。

最後の3日間は新しい難問を増やさない

試験直前に難しい問題を解けないと、自信を失ってしまいます。

最後の3日間は、以前間違えた標準問題、頻出パターン、情報セキュリティの用語を中心に確認します。睡眠時間を削って勉強するより、頭が動く状態で試験を迎えるほうが大切です。

1日の勉強時間別スケジュール

仕事や学校があると、毎日同じ時間を確保するのは難しいですよね。

そこで、確保できる時間別に、1日の使い方を整理します。

学習時間 おすすめの配分
30分 擬似言語1問20分+間違い確認10分
60分 擬似言語35分+情報セキュリティ15分+復習10分
90分 擬似言語50分+情報セキュリティ20分+解き直し20分
120分 新規問題60分+情報セキュリティ20分+弱点復習40分

30分しか取れない日も、短いコードを1問だけトレースします。休日だけにまとめず、間隔を空けずに触れましょう。

より詳しい勉強時間の目安は、次の記事で経験別に解説しています。

【関連記事】基本情報の科目B対策に必要な勉強時間は?初心者向けの目安とスケジュールを解説

スケジュールから遅れたときの立て直し方

予定どおりに進まない日があっても、失敗ではありません。

遅れを1日に詰め込み、疲れて学習をやめてしまうことは避けましょう。

優先順位を下げないもの

時間が足りないときも、短い擬似言語のトレース、頻出パターンの復習、情報セキュリティの問題演習は残します。

反対に、難問への挑戦、きれいなノート作り、複数教材の比較は後回しにできます。合格に直結する作業から時間を守りましょう。

休日に全部取り戻そうとしない

平日に2日勉強できなかったとしても、休日に2日分をそのまま追加する必要はありません。

未実施の範囲から重要な問題だけを選び、翌週の学習へ戻ります。流れを止めないことが重要です。

初心者が1か月学習でやりがちな失敗

最後に、短期学習で避けたい失敗を確認します。

自分にも当てはまっていないか、学習を始めて1週間ほどで振り返ってみてください。

参考書を読むだけで終わる

説明を読むことは必要ですが、科目Bはコードを追わなければ解けるようになりません。

1つのテーマを読んだら短い問題を解き、理解できなかった説明へ戻りましょう。

頭の中だけでトレースする

変数が一つだけなら、頭の中でも追えるかもしれません。

配列、繰返し、複数の変数が登場すると、人の記憶だけではミスが増えます。面倒でも表を書き、現在の値を紙へ逃がしてください。

正解した問題を復習しない

正解していても、根拠が曖昧だった問題は復習対象です。

たまたま選択肢が当たっただけなら、次に似た問題が出たときは解けません。自分の言葉で処理を説明できるか確認しましょう。

擬似言語だけに時間を使う

出題の中心はアルゴリズムとプログラミングですが、情報セキュリティを完全に後回しにするのは危険です。

2週目以降は毎日少しずつ触れ、基本的な問題を取りこぼさない状態を目指します。

Giji Academyを1か月の学習に取り入れる方法

擬似言語は、紙の上だけで学ぶと、自分の読み方が正しいのか判断しにくい分野です。

そこで役立つのが、実際にコードを動かして確認する学習です。Giji Academyでは、教材と擬似言語の実行環境を同じブラウザ上で利用できます。

予想・実行・説明の3段階で使う

最初にコードを読み、出力結果と変数の変化を紙へ書きます。

次にGiji Academyで実行し、予想と結果を比較します。最後に、なぜその結果になったのかを、自分の言葉で説明してください。

この3段階を1日1問でも繰り返せば、1か月で約30回のトレース経験を積めます。

間違えたコードほど少し変更して試す

例えば、繰返し回数を5回から6回へ変える、配列の値を入れ替える、条件式の数値を変更するといった小さな実験を行います。

結果を予想してから動かすと、コードと処理結果の関係が見えてきます。条件を一つずつ変える方法は、実務の不具合調査でも基本です。

紙でのトレースとシミュレーターの使い分けについては、次の記事でも詳しく紹介しています。

【関連記事】擬似言語 シミュレーターとは?試験対策に役立つ使い方と学習法を解説

エンジニア歴10年の私が初心者に伝えたいこと

擬似言語を見た瞬間に理解できないからといって、プログラミングに向いていないわけではありません。

私も初めて見るコードは、変数の役割を整理し、処理を分け、実際の値を確認します。経験者も複雑な処理を頭の中だけで理解するわけではありません。

初心者と経験者の大きな違いは、頭の良さよりも確認する手順を持っているかどうかです。

どこから読み、何を紙に書くかという手順が決まると、難しい問題でも慌てにくくなります。

1か月で目指すべきなのは、どんな問題でも解ける状態ではありません。

短いコードを正確に追い、頻出パターンに気づき、難しい問題を一度飛ばせる。この3つができれば、科目Bの得点は安定しやすくなります。

まとめ

基本情報科目Bを1か月で攻略するには、最初から難しい問題へ挑戦するのではなく、週ごとに目的を変えて学習することが大切です。

1週目は短い擬似言語をトレースし、2週目は頻出パターンと配列を学びます。3週目は科目B形式の問題に進み、4週目は時間配分と弱点補強に集中しましょう。

勉強時間を増やすだけでは、擬似言語は読めるようになりません。

結果を予想し、紙で値を追い、シミュレーターで確認する流れを毎日繰り返しましょう。

1か月という期間は、決して長くありません。

だからこそ、完璧を目指さず、取るべき問題を確実に取れる状態を作りましょう。今日の短い1問が、試験本番で落ち着いてコードを読む力につながります。

ここまでお読みいただきありがとうございました。

参考記事

参考:IPA 基本情報技術者試験 参考:IPA 基本情報技術者試験 科目Bのサンプル問題

擬似言語の基礎から応用まで学べる
Giji Academy

Giji Academyでは、擬似言語の基礎からアーキテクチャなどの応用的な内容まで幅広く学べます。
また、ブラウザ上で直接擬似言語コードを試すことができ、実践的なスキルを身につけることが可能です。

擬似言語の学習を始める