科目Bの有料オンライン教材はどう選ぶ?ブラウザ演習・解説・復習機能の比較基準

公開日: 2026-10-31

この記事を共有

科目Bの対策にお金をかけてもいいと思っている。でも、オンライン教材はどれも良さそうに見えて、違いがよく分からない。

申し込みボタンの手前で、手が止まっていませんか?

先に答えをお伝えします。科目Bの有料オンライン教材は、次の三つを軸に比べると選びやすくなります。一つ目はブラウザ上で擬似言語を動かして確かめられるか、二つ目は解説が答えの理由まで書いているか、三つ目は間違えた問題を解き直す流れを自分で作れるかです。

そのうえで、問題の難易度、月々の料金、無料で試せる範囲を見比べます。この記事では、この6つの基準を一つずつ説明し、最後に申し込む前のチェックリストをまとめます。

なお、この記事が扱うのはパソコンやブラウザで使う有料のWeb教材だけです。紙の参考書の選び方は、別の記事で整理しています。

紙の本で対策したい人は、こちらの記事が参考になります。

【関連記事】基本情報 科目Bの参考書はどう選ぶ?初心者・擬似言語が苦手な人向けの基準

科目Bの対策でオンライン教材が向いている理由

比べ方に入る前に、なぜ科目Bではオンライン教材を検討する価値があるのかを確かめておきます。理由は、試験の形とつながっています。

基本情報技術者試験の科目Bは、20問を100分で解く試験です。出題される分野は、アルゴリズムとプログラミング、そして情報セキュリティの二つです。アルゴリズムとは、問題を解くための手順のことです。

アルゴリズムとプログラミングの問題は、擬似言語で書かれています。擬似言語とは、試験のために決められた書き方でプログラムを表したものです。科目Bでは、そのプログラムを読み、変数の値がどう変わるかを追って答えを選びます。

紙とWebで得意なことが違う

値の変化を追う練習は、紙でもWebでもできます。ただ、得意なことは少しずつ違います。違いを表にまとめました。

比べる点 紙の参考書・問題集 有料オンライン教材
体系的な説明 まとまって読める 教材による
プログラムを動かして確かめる できない 実行機能があればできる
試験に近い画面での練習 できない 画面で読むことに慣れられる
書き込みながら考える しやすい 手元のメモが別に必要
料金の払い方 1冊ごとに買い切り 月額などの継続課金が多い

試験はCBT方式で行われます。CBT方式とは、会場のパソコンの画面に問題が出て、画面上で解答する方式のことです。画面でプログラムを読むことに慣れておきたい人には、Web教材が合っています。

一方で、全体の流れを落ち着いて読みたい人には、紙の本のほうが向いている場合もあります。どちらか一方に決める必要はなく、紙で理解してWebで手を動かす、という組み合わせも自然です。

科目Bの試験の全体像を先に押さえたい人は、こちらの記事から読むと比べる基準が理解しやすくなります。

【関連記事】基本情報技術者試験の科目Bとは?擬似言語・アルゴリズム対策を初心者向けに解説

有料オンライン教材を比べる6つの基準

ここからが本題です。科目Bの有料オンライン教材を比べるときに見たい基準を、6つに分けて説明します。

先に一覧で示しておきます。上の三つは学習の中身にかかわる基準、下の三つは続けやすさにかかわる基準です。

基準 確かめること 特に大事な人
ブラウザ演習 擬似言語を実行して、変数の値の変化を見られるか プログラムを動かした経験が少ない人
解説の深さ 正解の理由と、他の選択肢が違う理由まで書いてあるか 独学で疑問を聞く相手がいない人
復習のしかた 間違えた問題を自分で選んで解き直せるか 同じミスを繰り返しがちな人
問題の難易度 入門から本番レベルまで段階があるか 擬似言語に初めて触れる人
価格 月額か買い切りか、税込でいくらか 受験日まで数か月ある人
無料で試せる範囲 申し込む前にどこまで使えるか 自分に合うか不安な人

表の順番は、迷ったときに優先したい順でもあります。料金の安さだけで決めると、中身が合わずに使わなくなることがあるからです。

基準1 ブラウザで擬似言語を動かせるか

最初に見たいのは、ブラウザの上で擬似言語のプログラムを実行できるかどうかです。実行できる教材なら、自分が頭の中で追った値と、実際の値を比べられます。

科目Bでつまずく人の多くは、繰返しの何回目で値がずれたのかに気づけません。1行ずつ進めて、変数の値が変わる様子を見られる機能があると、ずれた場所がすぐに分かります。

確かめるときは、次の点を見てください。1行ずつ止めながら進められるか、変数の一覧が画面に出るか、配列の中身まで見えるか、です。配列とは、同じ種類のデータを番号付きで並べて入れておく入れ物のことです。

実行機能の使い方や、試験対策での生かし方は、こちらの記事でくわしく説明しています。

【関連記事】擬似言語 シミュレーターとは?試験対策に役立つ使い方と学習法を解説

基準2 解説がどこまで深いか

二つ目は解説の深さです。正解の選択肢を示すだけの解説では、なぜその答えになるのかが分からないまま次へ進んでしまいます。

よい解説には、三つの要素があります。正解にたどり着くまでの値の追い方、他の選択肢がなぜ違うのか、似た問題で使える考え方です。この三つがそろっていると、1問から学べる量が増えます。

申し込む前に見本の問題が公開されていれば、解説を一つ読んでみるのが確実です。読み終えたあとに、同じ問題を自分の言葉で説明できるかどうかで判断できます。

基準3 復習のしかたを自分で組めるか

三つ目は復習です。教材によっては、間違えた問題を記録したり、自動で出し直したりする機能を持つものがあります。ただし、機能の有無や中身は教材ごとに大きく違います。

ここで大事なのは、機能の名前より、解き直しの流れを自分で作れるかどうかです。単元ごとに問題が分かれていれば、苦手な単元だけを選んで解き直せます。

たとえば、繰返しの問題で間違えたら、繰返しの単元に戻って易しい問題から解き直します。こうした戻り方ができる構成かどうかを、目次や単元の一覧で確かめておくと安心です。

基準4 問題の難易度に段階があるか

四つ目は難易度です。いきなり本番レベルの問題ばかり並んでいる教材は、擬似言語に初めて触れる人には負担が大きくなります。

理想は、記法の読み方から始まり、条件分岐、繰返し、配列と進み、最後にアルゴリズムや本番形式の問題に届く構成です。条件分岐とは、条件によって実行する処理を変えるしくみのことです。

逆に、すでに基礎ができている人は、入門の問題ばかりでは物足りなくなります。自分がいまどの段階にいるのかを先に確かめ、その段階より少し上まで用意されている教材を選ぶと、無駄がありません。

基準5 価格と払い方

五つ目は価格です。オンライン教材は、月額で払う形と、一定期間分をまとめて払う形があります。表示が税込か税抜かも、教材によって違うことがあります。

月額の場合は、受験日までの月数をかけて総額を見積もります。たとえば月額2,000円の教材を3か月使えば、6,000円ほどになります。解約の手続きがどこからできるかも、申し込む前に見ておきたい点です。

基準6 無料で試せる範囲

最後は、お金を払う前にどこまで使えるかです。無料の会員登録で一部の教材を使えるもの、期間を区切って全機能を試せるもの、見本の問題だけを公開しているものなど、形はさまざまです。

無料の範囲で、基準1から基準4までをひととおり確かめられると理想的です。実行機能を一度動かし、解説を一つ読み、単元の並びを見る。ここまでできれば、有料に切り替えたあとに合わないと感じることは減ります。

自分に合う教材を選ぶための進め方

6つの基準が分かっても、全部を同じ重さで比べるのは大変です。そこで、自分の状況から優先する基準を決める方法を紹介します。

状況別に優先する基準

自分の状況に近い行を探してみてください。優先する基準を二つに絞ると、比べる作業が一気に楽になります。

いまの状況 優先したい基準 理由
プログラミングをしたことがない ブラウザ演習、難易度の段階 値の動きを目で見ながら、易しい問題から積み上げられる
参考書を1冊読み終えた 解説の深さ、復習のしかた 理解した内容を、問題を通して固める段階だから
公開問題で点が伸びない 解説の深さ、ブラウザ演習 どこで値を読み違えたかを突き止める必要がある
受験日まで1か月を切った 復習のしかた、価格 苦手単元だけを短期間で回したいから
費用をなるべく抑えたい 無料で試せる範囲、価格 無料の範囲で合うかを確かめてから払える

公開問題とは、IPA(情報処理推進機構)が過去の試験から公開している問題のことです。科目Bは公開されている問題の数が多くないため、それだけでは演習の量が足りないと感じる人がいます。有料教材を検討するのは、多くの場合このタイミングです。

公開問題の手に入れ方と使い方は、こちらの記事でまとめています。

【関連記事】基本情報 科目Bの過去問はどこで解ける?公開問題の使い方と勉強法

申し込む前のチェックリスト

ここまでの基準を、申し込む前に確かめる項目として並べ直しました。気になる教材ごとに、空欄を埋めながら比べてみてください。

確かめる項目 見る場所 書き込む欄
擬似言語を1行ずつ実行できるか 機能の説明、無料の教材 できる・できない
変数や配列の値が画面に出るか 実行画面 出る・出ない
解説に他の選択肢の理由があるか 見本の問題 ある・ない
単元ごとに問題が分かれているか 目次、講座の一覧 分かれている・いない
入門から本番レベルまで段階があるか 講座の一覧 ある・ない
情報セキュリティの問題も扱うか 講座の一覧 扱う・扱わない
料金は税込でいくらか、払い方は 料金のページ 金額と払い方
無料でどこまで使えるか 会員登録の案内 使える範囲

情報セキュリティの行は見落としやすい項目です。科目Bは擬似言語だけの試験ではないので、セキュリティの問題をどう対策するかも合わせて考えておくと、教材を買い足す手間が減ります。

有料に切り替えるかどうかの目安

無料の範囲で試したあと、有料に切り替えるかどうか迷う人もいると思います。目安は、無料の範囲で使った教材を、続けて使いたいと思えたかどうかです。

無料の問題を解いて、解説を読んで納得できたなら、残りの問題も同じ質で学べる見込みが高くなります。反対に、無料の範囲で使いにくさを感じたなら、別の教材を試すほうが時間を無駄にしません。

Giji Academy でできること

最後に、このサイトの教材について、何ができて何が有料なのかをそのまま書いておきます。先ほどのチェックリストと照らし合わせて読んでください。

Giji Academy には、擬似言語の講座があります。記法の基礎から、条件分岐、繰返し、配列、アルゴリズム、基本情報の科目B対策までを、段階を追って学べる構成です。

擬似言語シミュレーターでは、擬似言語のプログラムをブラウザ上で1行ずつ実行できます。変数の値が変わる様子を見ながら、自分の読みが合っているかを確かめられます。

科目Bの情報セキュリティについては、別にセキュリティ講座を用意しています。会社のネットワーク構成をシミュレーターに出しながら、セキュリティの考え方を学べます。

料金の範囲は次のとおりです。

会員の種類 使える範囲 料金
無料会員 一部の教材と入門レベルの練習問題 無料
有料会員 すべての講座と練習問題 月額1,980円(税込)

まずは無料会員で、入門レベルの練習問題とシミュレーターを試してみてください。実行機能の使い心地や解説の読みやすさを確かめてから、有料会員に切り替えるかどうかを決められます。

擬似言語の講座の一覧はこちらです。

Giji Academy の擬似言語講座を見る

セキュリティの講座から始めたい人は、こちらから一覧を開けます。

Giji Academy のセキュリティ講座を見る

基本情報技術者試験そのものの全体像を確かめ直したい人は、こちらの記事に戻ると、科目Aとのつながりも含めて整理できます。

【関連記事】基本情報技術者試験とは?試験内容・難易度・勉強法を初心者向けに解説

まとめ

科目Bの有料オンライン教材は、学習の中身にかかわる三つの基準と、続けやすさにかかわる三つの基準で比べると選びやすくなります。

中身の基準は、ブラウザで擬似言語を動かせるか、解説が答えの理由まで書いているか、間違えた問題を解き直す流れを作れるかです。続けやすさの基準は、問題の難易度の段階、税込の料金と払い方、無料で試せる範囲です。

全部を同じ重さで比べる必要はありません。自分の状況に合わせて優先する基準を二つに絞り、無料の範囲で実際に手を動かしてから決めましょう。

自分に合う教材が一つ見つかれば、科目Bの勉強は毎日続けやすくなります。焦らず、納得できる一つを選んでください。

擬似言語の基礎から応用まで学べる
Giji Academy

Giji Academyでは、擬似言語の基礎からアーキテクチャなどの応用的な内容まで幅広く学べます。
また、ブラウザ上で直接擬似言語コードを試すことができ、実践的なスキルを身につけることが可能です。

Giji Academy の学習画面。左に教材、右にシミュレーター 擬似言語の学習を始める

擬似言語の学習をここから始めよう。