基本情報の勉強ロードマップ|申し込みから合格までの進め方を解説

公開日: 2026-09-10

参考書は買った。でも、何から手を付けて、いつまでに何を終えればいいのか分からない。

勉強を始める前に、計画を立てようとして止まってしまっていませんか?

基本情報技術者試験は範囲が広い試験です。だから、やる順番を決めないまま始めると、得意な分野だけ進んで終わってしまいます。

でも大丈夫です。順番には定石があります。それを1本の道筋にしたのが、この記事のロードマップです。

私はエンジニアとして10年以上、Webシステムの開発や運用に携わってきました。仕事でも、着手の順番を決めずに始めた作業がいちばん時間を食う、というのは何度も経験しています。

資格の勉強も同じ構造です。全体の地図を先に持っている人のほうが、結局早く着きます。

この記事では、申し込みから合格までを4つの段階に分けてお伝えします。試験そのものの内容から確かめたい人は、先に親記事を読んでおくと道筋が頭に入りやすくなります。

【関連記事】基本情報技術者試験とは?試験内容・難易度・勉強法を初心者向けに解説

ロードマップは試験日を決めてから引く

最初にお伝えしたいのは、勉強内容より先に決めることがあるという話です。それが試験日です。

基本情報技術者試験は、会場のパソコンで受けるCBT方式で、通年で随時実施されています。つまり自分で受験日を選べます。

この自由度は便利ですが、落とし穴でもあります。締め切りが自分で作れる代わりに、作らなければいつまでも先延ばしできてしまうからです。

期間は3か月を基準に前後させる

まず基準を1つ置きましょう。IT未経験の人が無理なく進めるなら、3か月あたりが計画を組みやすい長さです。

短くしたい人は2か月、じっくりやりたい人は半年でも構いません。大事なのは、選んだ長さを先に固定してしまうことです。

自分に必要な勉強時間の目安から逆算したい人は、こちらの記事で配分まで整理しています。

【関連記事】基本情報技術者試験の勉強時間は何時間?未経験・社会人別に目安と配分を解説

申し込みを先に済ませてしまう

計画が動き出すいちばん確実な方法は、先に申し込むことです。日付が決まると、逆算する対象ができます。

申し込みは、IPAの案内に沿って受験の申込サイトから手続きします。受験料や受付の期限は改定されることがあるので、必ず申し込む時点の公式の案内で確認してください。

私も資格を受けるときは、勉強を始める前に日程を押さえてしまいます。逃げ道をなくすほうが、結果として楽に続きます。

全体像を1枚の表で持つ

段階ごとにやることを決めておきます。3か月で組んだ場合の割り振りが次のとおりです。

段階 時期 やること 終わりの目安
0 開始前 試験日を決めて申し込む 日付が確定した
1 1〜3週目 科目Aを1周して用語に慣れる 全分野を一度見た
2 4〜7週目 科目Aの過去問演習と弱点補強 正答率が安定してきた
3 8〜11週目 科目Bと擬似言語に時間を移す コードを自分で追える
4 最後の2週間 総復習と時間を計った演習 本番の時間内で解けた

表のうち、多くの人がつまずくのは段階3です。ここに十分な時間を残せるかどうかで結果が変わります。

科目Aと科目Bのどちらから手を付けるかは、それだけで悩みどころになります。進め方の詳細はこちらにまとめてあります。

【関連記事】基本情報技術者試験の勉強法|科目Aと科目Bの進め方を順番に解説

段階1・2:科目Aで土台を作る

科目Aは、四肢択一の問題が60問出て、試験時間は90分です。範囲はテクノロジ系からマネジメント系、ストラテジ系まで広がります。

範囲の広さに圧倒されそうになりますが、やることは単純です。まず薄く1周し、そのあと過去問で穴を埋めます。

1周目は覚えようとせず読み切る

最初の1周で用語を覚えようとすると、必ず途中で止まります。1周目の目的は、どんな話題があるかを知ることだけです。

分からない言葉に線を引きながら、止まらずに進めてください。3週間で1周できれば十分なペースです。

線を引いた言葉は、あとで戻ってくる目印になります。全部を理解しようとせず、引いた数が多い分野を弱点として覚えておくだけで構いません。

この段階で完璧を目指すと、たいてい2週目に息切れします。薄く速く、が1周目の合言葉です。

2周目からは過去問で穴を見つける

用語の意味は、問題を解きながら覚えるほうが定着します。だから2周目はテキストではなく過去問から入ります。

間違えた問題だけをテキストで確認する、という往復に切り替えてください。この段階から効率が一気に上がります。

過去問を何年分やるか、どのくらい正解できていれば安心かの目安は、こちらの記事で扱っています。

【関連記事】基本情報の過去問は何年分・何割解けばいい?周回のしかたを解説

段階3:科目Bに時間を移す

ここがロードマップの山場です。科目Bは20問を100分で解く試験で、擬似言語のコードを読む問題と情報セキュリティの問題が出ます。

科目Aと違って、暗記では点が伸びません。コードを1行ずつ追う作業に慣れる必要があります。

擬似言語は読む練習を毎日少しずつ

擬似言語は、試験のために用意された書き方です。特定のプログラミング言語ではないので、身構えなくて大丈夫です。

たとえば、配列の中の最大値を探す処理はこう書かれます。試験の書き方に合わせた自作のコードです。

○整数型: 最大値(整数型の配列: data)
  整数型: i
  整数型: max ← data[1]
  for (i を 2 から data の要素数 まで 1 ずつ増やす)
    if (data[i] > max)
      max ← data[i]
    endif
  endfor
  return max

この短いコードでも、追うべき場所は3つあります。max の初期値、ループの開始が2からである理由、if文の向きです。

data が {4, 9, 2} のときの動きを表にすると、次のようになります。

i data[i] maxより大きいか maxの値
4
2 9 はい 9
3 2 いいえ 9

この形で値を書き出せるようになれば、科目Bの半分は終わったと言っていいくらいです。逆に、頭の中だけで追う習慣のままだと得点が安定しません。

科目Bで何が問われるのかを先に押さえたい人は、科目Bの親記事から読むのがおすすめです。

【関連記事】基本情報技術者試験の科目Bとは?擬似言語・アルゴリズム対策を初心者向けに解説

演習の数が足りなくなったら自分で作る

科目Bの対策を進めると、多くの人が問題の数不足に当たります。市販の教材でも擬似言語の問題は多くありません。

そのときは、手持ちの問題の数字や条件を変えて自分で類題を作ります。作り方をまとめた記事があるので、行き詰まったら覗いてみてください。

【関連記事】擬似言語の練習問題が足りない人へ|自分で作って力を付ける方法

セキュリティは後回しにしない

科目Bは擬似言語だけではありません。情報セキュリティの問題も出ます。

こちらは科目Aで学ぶ知識と重なる部分があるので、擬似言語より短い時間で仕上がります。段階3の後半に1週間ほど当てておけば十分です。

ただし、まったく手を付けないまま本番へ行くのは避けてください。用語は知っているのに、状況に当てはめる問題で迷う人が多い分野です。

実務でも、対策の名前を知っているだけでは判断できず、どの脅威に対して何が効くのかを結び付けて覚える必要があります。試験で問われるのも、まさにその結び付きの部分です。

進み具合の測り方を1つ決めておく

計画どおりか不安になったときのために、測る物差しを決めておきましょう。おすすめは、擬似言語のコードを紙に書き出して追えたかどうかです。

正答率は日によって上下しますが、追えるかどうかは自分で判断できます。ここが安定してきたら、段階3は順調だと考えてよいです。

1日の勉強の仕方を型にする

段階ごとの計画ができても、毎日の中身が決まっていないと手が止まります。そこで1日の型を作ってしまいましょう。

社会人でも学生でも使える形にすると、平日と休日で役割を分けるのがいちばん続きます。

曜日 主にやること 時間の目安
平日 擬似言語を1問読む、科目Aの過去問を少し 30〜60分
休日 科目Aの分野を1つ進める、通しで演習する 2〜3時間

平日に擬似言語を置くのがポイントです。短時間でも毎日コードに触れていると、読む速度が落ちません。

平日は短く、休日はまとめて進める

擬似言語は、まとめて何時間もやるより毎日少しずつのほうが伸びます。1問でいいので、日を空けないことを優先してください。

反対に、科目Aの新しい分野は途中で切ると流れが分からなくなります。こちらは休日にまとめて進めるほうが効率が良いです。

私も新しい技術を覚えるときは、平日に少し触って休日に腰を据える形にしています。この使い分けは資格勉強にもそのまま使えます。

期間ごとに配分を変える

同じ型でも、残り期間によって重心は変わります。目安を表にしておきます。

残り期間 科目Aの比重 科目Bの比重
3か月 7割 3割
1か月半 5割 5割
2週間 3割 7割

期間が短くなるほど科目Bへ寄せていきます。慣れに時間がかかる側を後回しにできないからです。

段階4:最後の2週間の使い方

残り2週間になったら、新しい分野を増やすのをやめます。ここからは、解ける問題を確実に取る作業に切り替えます。

やることを絞ったほうが結果につながります。優先順位を表にしておきました。

優先 やること 理由
時間を計って通しで解く 時間配分の感覚をつかむ
間違えた問題だけ解き直す 伸びしろが最も大きい
擬似言語を1日1問読む 読む速度を落とさない
新しい参考書を買う 消化しきれない

いちばん下は本当に不要です。この時期に教材を増やすと、どれも中途半端になります。

不安になると新しい何かに手を伸ばしたくなりますが、直前期に効くのは見慣れた教材の解き直しです。すでに一度解いた問題のほうが、間違いの原因まで思い出せます。

何割取れば合格なのかを知っておくと、直前期の判断が落ち着きます。基準は先に確認しておきましょう。

【関連記事】基本情報の合格点は何割?科目A・科目Bの基準と得点計画を解説

期間が足りない人はどう削るか

試験日まで1か月しかない場合もあるでしょう。そのときは段階1を短く圧縮し、段階3の時間は削らないでください。

科目Aは過去問演習で追い上げが効きますが、科目Bは慣れるまでに日数がかかります。削る順番を間違えないことが唯一のコツです。

どうしても間に合わないと感じたら、試験日を後ろにずらす判断もあります。随時実施なので、日程の変更は制度として想定されています。

無理に受けて自信をなくすより、2週間伸ばして仕上げたほうが結果は良くなります。ここは正直に自分の進み具合で決めてください。

独学で進めるか迷っている人へ

ロードマップがあれば、独学でも十分に進められます。実際、この試験は独学で受かっている人が多い試験です。

一人で進めるときの注意点や、つまずいたときの立て直し方はこちらにまとめてあります。

【関連記事】基本情報技術者試験は独学で合格できる?初心者向けの進め方を解説

まとめ

基本情報の勉強は、才能で差がつくものではありません。順番と期限を決めた人が受かっていきます。

今日お伝えしたロードマップを、もう一度振り返っておきましょう。

段階 要点
0 先に申し込んで試験日を確定させる
1 科目Aを覚えずに1周して全体像をつかむ
2 過去問で穴を見つけてテキストへ戻る
3 科目Bと擬似言語に時間を移し、コードを追う練習をする
4 新しい教材を増やさず、時間を計って解き直す

この5行を紙に書いて、机に貼っておくだけでも迷いが減ります。迷う時間が減れば、そのぶん勉強に回せます。

計画どおりに進まない週があっても構いません。ずれたら次の週で戻す、その程度の運用で十分です。

大切なのは、今日どの段階にいるかを自分で言えることです。それが言えるなら、ロードマップはきちんと働いています。

まずは試験日を決めるところから始めてみてください。そこが決まれば、残りは順番どおりに進めるだけです。

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